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旋毛風【Shing02】

旋毛風 歌詞 Shing02
歌詞
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歌手介紹
Shing02 旋毛風 歌詞
Shing02
右往左往する魚釣る竿
握る拳野伏顔負けの面構え
踝から米噛みまで、 爪先から旋毛風
運任せ地の果てまで想い馳せ
先にその名を轟かせ
次に藪から棒に訪れて驚かせ
野暮な話は抜きで垢抜け
場が砕けた所で頃合いを見計らい、そっと降ろす風呂敷
徐に広げれば中には何やら不可解な道具一式
子供は親の影に隠れて男は勇気を振り絞り覗き込む
すると今度は無言で組み立てを始める週りは息を飲む。
完成した絡繰りは硝子細工よりも珍しい代物
色も七色に光り、その様は虹を漆に閉じ込めた模様
形は角のとれた重箱更に技施して加工の程
これを見た者共は、一歩後ずさり次に來る言葉待つ。
「オロロンチョウオロチョンナー、一寸だけお耳頂戴なこの話」
そう言い放ち、 傍から出す恐ろしく円い鉄煎餅
手元の謎の箱の引き出し勝手に開きそれを中に放り込む
すると何処からか不思議な音が鳴り始め週りは息を飲む。
歌い終わると、ぴたりと止んでいた風がひやりと吹き始める
狐につままれたかのような 奴がやっとこさ我に返り、問う。
「今のは一體何ぞ、心の臓と腸がまだ震えておる。
これは幻か、真しか、呪いか、はたまたまやかしか。」
「全て間違いに或らずと同じく全てに或らず
必ず答えの數一つとは限らずさしずめ夜の星の図」
と返す。
「誰の指図か嗾けか知らんが、お主は危険極らん。
これ以上 ここで振る舞うことは怪しからん」
と怒鳴るのは村の若頭。
「お望みとあらば、この場と然らば、いざ人目憚るのならば、
お別れの言葉に代えて遅ればせながら語る諸刃の刃
拙者は海の遙か彼方から來た、しがない時の旅烏
人呼んで旋毛風詠う人の世の償い儚むべからず」
「はあ、願わくば、お許しをそしてご理解の程を
この辺りでは、聲と枕高くできぬ事情もありまする故」
と一同ひれ伏す。
「面を上げなすって拙者は、朗報を屆ける放浪の身。
魚心あれば水心あり、人を繋げるのは言葉なり」
夜も更けて火が燻る頃も尚、話の花は頗る熱く
咲く度に村の者共は、募る想いを拙い筆で記す。
「戦で荒れ果て、痩せた畑、皆疲れ果て、盡きた糧
それ以來、災い、患い、病と弔いが止まぬ」
風は応える:「時の河を越えても、 又、世の常、祈らば渡しに船。
堪え忍ぶ者は、幸來たる為に実が成らずば再び蒔く種。
天の神に授かりし民の力、合わずばお上にも勝り。
大木をも倒す姿、正に黃金色の知恵の鉞。
戦を選べ錆びない武器を持て
裏表のない玉になれ何処にでも転がれ
面を上げ胸を張れ、戦を選べ。
若者は志高く、山と谷のみならず海を越え
萬物に學び萬里を歩き、己を土産に持ち帰れ」
歌い終えると、腰を上げて荷物を風呂敷の中に詰め込み
戸口で振り返り禦馳走の禦辭儀を傘を傾け朝霧に
感極まった者共は岩のように重く、その場に固まり
一人の童だけが粉雪の中の草鞋の後を眺める。
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